ライネッケ (Carl REINECKE (1824〜1910)
ドイツのピアニスト・作曲家。





作品

ソナタ「ウンディーネ」 作品167

第1楽章 アレグロ  プロトタイプ    
第2楽章 間奏曲       α版    
第3楽章 アンダンテ     α版    
第4楽章 フィナーレ     α版    

 19世紀のフルート・ソナタの白眉…… それがこの「ウンディーネ」です。 もちろん、19世紀には、他にも多くのフルートのための作品が作られましたし、それらがつまらない曲ばかりでないのは確かです。 なのになぜ、19世紀のフルート作品といえば(人気・知名度はともかく)、「ウンディーネ」が挙げられるのか。

 素人なりに考えてみると、やはり「ソナタ」だから、というのがありそうです。 オーケストラでいえば交響曲にあたるものですね。 やはりそれだけ格が違う、ということがあるかもしれません。

 そしてもう一つは、ライネッケがピアノ奏者であったことが大きいのではないでしょうか。 つまり、伴奏がしっかり書かれている、という気がするのです。 そうでないとやはり、ソナタの恰好はつかないでしょうから。


 ただ、ちょっとソナタとしては、破格というか、ずるい…… そんな気がするのですね。 「ウンディーネ」の名が示すとおり、戯曲なり小説なりからインスピレーションを得ているのでしょう。 筋に合うような音楽になっている、あるいは、文章から読み取れる場面を切り取って音楽にしている……  そんな印象も受けるのです。 第一楽章の、奇妙ともいえるテーマや、波の動きのような伴奏などはそれを示しているのでしょう。 つまり、このソナタは、多分に標題音楽の要素を持ったものである、ということになりそうです。

 さらに、第二楽章に「間奏曲」との名があるあたり、歌劇が想定されているかのようでもあります。 やはり、普通のソナタではないと思えます。


略年譜
1824
1910





リンク

山田昌尚さんの フルート作品リストより
  カール・ライネッケ

村松楽器の楽曲解説
ソナタ「ウンディーヌ」
協奏曲 ニ長調
バラード

ナクソス(レーベル)のCD紹介
交響曲第1番イ長調Op.79 ほか。
ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調Op.72 ほか

玉木宏樹さんのホームページより
作品番号花盛り
Reinecke

CD^NOWのホームページより
Romantic Flute Concertos 協奏曲をランパルの演奏で。

Mikio Ogumaさんのサイトより
オンディーヌは水の精
 戯曲『オンディーヌ』と小説『ウンディーネ』のあらすじが読めます。

フェアリー・テイルより
妖精物語(ウンディーネ)
 こちらでもあらすじが読めます。

岩波書店HPより
岩波文庫『水妖記』
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