ベルビギエ Antoine BERBIGUIER(1782〜1838)

 トゥルーとほぼ同時代に活躍し、人気を二分したとも言われる、左利きのフルーティストです。

 日本では『18の練習曲』が有名で、ほかに、二重奏曲・三重奏曲が比較的よくとりあげられているようです。






作品

三本のフルートのためのトリオ 作品51の3 第3楽章

α版   


 古典派的なド・ソ・ミ・ソの伴奏をともなってはいますが、どこまでも明るい調子の曲です。

 ベルビギエは、このトリオのような古典派的な曲を多く作りました。 もちろん、時代はロマン派の勃興期なので、なにがしかの影響は受けているのだそうです。 が、プレ・ベーム・フルートの奏法を極めつつ、リリシズム・ロマンティズムをたたえたトゥルーの作曲技法とは対極にあるように思います。

 ひとことで言ってしまうと、新しいトゥルーと古いベルビギエ、ということになりますが、この二人、思想的にも対極にあったようです。 トゥルーはばりばりの改革主義、ベルビギエは王政派だったようです。






略年譜

1782年 カドゥルースに誕生。
1805年 パリ音楽院に入学。
1813年 入隊。
1819年 陸軍中将などをへて除隊。
1838年 ポン・ル・ボワイエにて逝去。
    *詳しい情報をお知りの方、御教示、お待ちしてます





リンク

ムラマツ楽器の楽曲解説(佐野悦郎氏)
 「3(7)つの華麗な二重奏曲 作品28」
 「3つのグランド・デュオ・コンセルタント 作品71」
 「3つのグランド・デュオ・コンセルタント 作品85」
 「18の練習曲」

山田昌尚さんの フルート作品リストより アントワーヌ・ベルビギエ
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